財務分析

積立NISAやってる?ネット証券会社SBI証券の財務分析

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近年、株や投資信託を積立NISAなどによってお金を積み立てる人がグッと増えてきているような感じがしています。

 

これまでは、銀行口座へ預けて眠らせていることが絶対的に良いと一般的に思われていたように感じますが最近では、眠らせておいても預金利息は年0.001%ほどしかつかず(ネットバンクであれば、もう少し高いです。)同じ眠らせておくならば、預金利息よりも多く配当などが貰える株や投資信託を利用するといった人が急増しているのかな~なんて思ったりもしています。

また、NISAの場合には、年間上限は決まっていますが積み立てたお金の運用収益分が非課税になるなどの措置がとられており、元本割れの可能性などのデメリットもありながら顧客はどんどん増えている傾向にあるそうです。

 

今回は、投資信託などの資金運用を行ってくれる証券会社のうち、ネット証券として今、絶大な人気を誇っているSBI証券の財務分析を行っていきたいと思います。

 

SBI証券の企業情報

SBIホールディングス株式会社の100%出資子会社。2005年12月にはオンライン専業証券会社(当時)として、初めて月間売買代金が10兆円を超えるなど、店舗型の老舗証券会社と肩を並べるかそれを超える規模である。インターネット証券最大手。機関投資家向け事業のフィデス証券(旧・日商岩井証券)、法人投資家向け未公開株式売買事業のソフトバンク・フロンティア証券、50歳以上の富裕層向け対面営業のワールド日栄証券を順次吸収した。証券会社では珍しく、商号が「前株」(株式会社が前に付く)である(旧法人は後株)。

国内株式(現物・信用)、米国株、中国株、韓国株、ロシア株、ベトナム株、1000本以上の投資信託、120銘柄以上の海外ETF、REIT、国債、社債、外債、FX(外国為替証拠金取引)、S株(単元未満株)、CFD,国内株式PTS夜間取引、貸株サービス(信用口座と兼用不可)、日経225先物取引、日経225オプション取引、eワラントなどインターネット専業証券としては最大級の金融商品を取り扱う。

住信SBIネット銀行と連携したサービスを行っている。信用取引口座を開設するとMRFが解約されるため、住信SBIネット銀行に専用口座を開設しないと預かり金になる。また、2011年6月27日以降は、MRFの新規受け入れが中止され、未成年者以外の利用が原則できなくなる(未成年者であっても、20歳に到達した時点で順次残高ゼロにしなければならない)。MRFは、野村アセットマネジメントを採用してきた。楽天証券・マネックス証券などネット証券同業者間で手数料引き下げの競争をすることが多い。

 

インターネット証券としては、取扱銘柄も多く国内最大手とされています。

市場の価格に左右されながらも、国内最大まで上り詰めているSBI証券ですが財務諸表はどのようになっているのでしょうか。

SBI証券の財務諸表

下記は、SBI証券の平成30年3月期の決算短信から抜粋したB/S・P/Lです。

証券会社とだけあって、流動資産・流動負債の金額が莫大に膨れ上がっています。これは、証券会社の特徴でもあります。

P/Lに関しても、トレーディング損益や金融収益など、他の製造業やサービス業などでは営業外収益や特別利益となるような科目が売上高と同じ意味合いの営業収益として挙がっています。

SBI証券の財務分析をしてみよう

安全性・収益性・効率性・成長性について、見ていきます。

SBI証券の安全性分析

 

安全性分析については、短期支払い能力と固定資産のカバー力、安定的な資金調達ができているかを見ていきます。

SBI証券の流動比率

流動資産÷流動負債×100%=流動比率

⇒3,007,802÷2,773,687×100%=108.44%

 

流動比率については、100%を超えているため問題ありません。

これだけの時価変動をする金融商品を所有しているのに前期の流動比率とほとんど変わりないのはすごいですね。

SBI証券の固定比率

固定資産÷純資産×100%=固定比率

⇒23,800÷214,568×100%=11.09%

 

こちらは100%以下であれば良いため、十分自己資本で固定資産がカバーされていますね。

SBI証券の自己資本比率

純資産÷総資産×100%=自己資本比率

⇒214,568÷3,031,602×100%=7.08%

 

こちらについては、高いほど良いと一般的にされているのですが

証券会社特有の流動資産・流動負債の大きさからこのような低い結果となってしまいます。

同業他社でもある、楽天証券では5.77%、カブドットコム証券では4.45%となっており同業他社比較をすると、SBI証券は充分高い水準であることがわかります。

SBI証券の効率性分析

次に、SBI証券の効率性について見ていきます。

SBI証券の総資産回転率

営業収入÷総資産=総資産回転率

⇒116,716÷3,031,602=0.04回転

 

証券会社については、金融資産・金融負債を持つことによってその差額から利益出すことが多いです。

そのため、どうしても総資産は膨らんでしまいます。

総資産での回転を見るよりも、純資産のみで回転率を見たほうがよさそうです。

SBI証券の純資産回転率

営業収入÷純資産=純資産回転率

⇒116,716÷214,568=0.54回転

 

同業他社の楽天証券では0.60回転、カブドットコム証券では0.55回転でした。

自己資本での効率性のみをみると、同業他社の方が若干リードしていそうですね。

SBI証券の収益性分析

収益性については、各種利益率とROEについてみていきます。

SBI証券の売上高利益率

売上高利益率では、前期比較と同業他社比較をしていきます。

①前期比較

利益率 前期利益率
純営業収益率 91.7% 92.8%
営業利益率 45.9% 42.0%
経常利益率 46.1% 42.0%
税引き前当期純利益率 45.8% 44.3%
税引き後当期純利益率 32.0% 30.7%

 

既存資産・負債から収益をあげていることが多いため、原価はほとんどかかっていません。

資産が多ければその分高い利益率をあげられるため、流動資産などが大きくなるのもわかりますね。

前期と比較しても、最終的な利益率は高いため、収益性は抜群によいのではないでしょうか。

②同業他社比較

利益率 他社利益率
純営業収益率 91.7% 94.3%
営業利益率 45.9% 36.9%
経常利益率 46.1% 35.9%
税引き前当期純利益率 45.8% 35.0%
税引き後当期純利益率 32.0% 23.4%

 

同業他社は、楽天証券の数字を今回使用しています。

純粋な純営業収益は楽天証券の方が高くなっていますが、最終的な純利益率はSBI証券の方が高いため、収益性はSBI証券のほうが優れているように思えます。

SBI証券の純資産利益率(ROE)

(当期純利益÷総資産)×(総資産÷純資産)×100%=純資産利益率

⇒(37,388÷3,031,602)×(3,031,602÷214,568)×100%=17.42%

 

一般的には日本では8%以上であれば収益性は確保されていると言われています。

 

証券会社では、少々高く算出される傾向にあるようです。

同業他社の楽天証券は14,11%でしたので、業界的に安定しているとも考えられます。

SBI証券の成長性分析

最後に、B/S面とP/L面での成長性を見ていきます。

SBI証券の 総資産成長率

(当期総資産-前期総資産)÷前期総資産×100%=総資産成長率

⇒(3,031,602-2,559,387)÷2,559,387×100%=18.45%

 

プラスで算出されたため、前期よりも総資産は拡大していると判断されます。

SBI証券の純利益額成長率

(当期純利益-前期純利益)÷前期純利益×100%=純資産成長率

⇒(37,388-27,628)÷27,628×100%=35.33%

 

前期よりも3割以上も増えていることがわかります。

SBI証券の企業努力の結果が一番であると思いますが

やはり、それだけ投資を始める人や投資額を増やしている人などが

増えているということも要因の一つではないでしょうか。

SBI証券についてのまとめ

証券会社については、独特のB/S・P/Lでした。

様々な業種の財務諸表を見ていると、業界特有の科目などがわかってきてさらに興味深くなってきます。

 

次回も、気になっている業界の数字を見ていきたいと思います。

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