こんにちは!
2018年3月期に引き続き、好業績な任天堂!
主にハード面では任天堂switch、ソフト面では大乱闘!スマッシュブラザーズやポケモンが主力となって業績を伸ばしているようです。
2019年3月期も、財務分析によって任天堂の財務の力強さを見ていきたいと思います!

◇目次◇
2019年3月期任天堂の財務諸表
下記の財務諸表は、任天堂の2019年3月期決算短信から抜粋したものです。
(参照:任天堂2019年3月期決算短信(連結)より)
相変わらず綺麗な貸借対照表、損益計算書、キャッシュフローです。
2019年3月期任天堂の安全性分析
すでに安全性については問題ないといえそうですが、他社比較でも役に立てばと思うので各指標について載せて行きます。

任天堂の流動比率
流動比率 | |
2019年3月期 | 455.25% |
2018年3月期 | 548.95% |
一般的には200%以上あれば安定しているでしょうと言われている流動比率ですが、任天堂に至ってはその2倍以上。
今期については、流動資産は現金や売上債権(受取手形や売掛金)を増やし、流動負債は仕入債務(支払手形や買掛金)を半分上減らし、昨年よりも更に100%近く伸ばしています。
伸びている中でも、棚卸資産が昨年よりも減っているのは適切な商品在庫管理が出来ているのではないかと考えられます。
任天堂の自己資本比率
自己資本比率 | |
2019年3月期 | 83.4% |
2018年3月期 | 80.8% |
自己資本比率についても申し分ないですね。
80%以上も自己資本があるというのは、今後の事業展開でも豊富な資金の中で経営が行われるために、投資家側としても安心するところではないでしょうか。(もちろん配当金にも期待できそうです。)
任天堂の固定比率
固定比率 | |
2019年3月期 | 24.4% |
2018年3月期 | 27.8% |
固定比率についても、自己資本で固定資産を賄えている分を安全性があるとみているため、100%未満であればokです。
2019年3月期任天堂の効率性分析
効率性分析については、総資産回転数と棚卸資産回転日数を見ていきます。

任天堂の総資産回転数
総資産回転数 | |
2019年3月期 | 0.71回転 |
2018年3月期 | 0.65回転 |
総資産回転数については、目安の1回転に向かって、徐々に高められてきています。
任天堂の棚卸資産回転日数
棚卸資産回転日数 | |
2019年3月期 | 70.7日 |
2018年3月期 | 79.4日 |
今回は、棚卸資産÷売上原価で算出しました。(売上高で算出するケースもあります)
約10日分在庫所有期間が減っているため、より効率的な在庫管理が行えるようになっていると考えられます。
2019年3月期任天堂の収益性分析
ざっと損益計算書を見た限りでは利益もしっかりと出ているようです。

任天堂の利益率
売上総利益率 | 営業利益率 | 経常利益率 | 当期純利益率 | |
2019年3月期 | 41.6% | 20.8% | 23.1% | 16.2% |
2018年3月期 | 38.2% | 16.8% | 18.9% | 13.4% |
今期については、前期と比較して金額ベースで伸びましたが、利益率ベースでも伸びています。
任天堂といえば、ポケモンやスマブラ、どうぶつの森、ゼルダなどの定番シリーズが世界中で根強くヒットしているため、モバイル事業のように利益が出やすい企業にも負けずに高い利益率が出せています。
また、下記は任天堂の決算短信から抜粋したもので、今季の売上高の内訳が示されています。
(参照:2019年3月期任天堂決算短信(連結)より)
こちらを見ると、日本よりもアメリカの方が売上の割合をしめています。
日本の企業ではありますが、任天堂のゲームは世界中で人気となっており、アメリカやヨーロッパでも積極的に販売されています。人口やゲーム人口も外国の方が多くなるためか、売上もやはり外国での方が高くなっています!
任天堂の自己資本利益率
ROE | 売上高利益率(包括利益) | 総資産回転数 | 財務レバレッジ | |
2019年3月期 | 14.2% | 16.6% | 0.71回転 | 119.9% |
2018年3月期 | 10.9% | 12.6% | 0.65回転 | 123.8% |
自己資本利益率についても、前期よりも高い収益性を示す結果となりました。
財務レバレッジは下がっているのに対し、売上高利益率と総資産回転数が高くなっていることからROEも伸びました。
今の任天堂では財務レバレッジをそこまで効かせる必要もないのかと思うので、安定した商品で収益性を効率性を上げて企業価値を高めているように見えます。
2019年3月期任天堂の成長性分析
成長性分析では、他社企業との比較のために経常利益伸び率と純資産伸び率について見ていきます。
ぜひ気になる企業との比較で利用してみてください!

任天堂の経常利益伸び率
経常利益伸び率 | |
2019年3月期 | +39.1% |
2018年3月期 | +295.8% |
前期の伸び率は驚異的なものでしたので、その反動でマイナスに行くかと思いきやしっかりと前期よりも伸びています!
下記は、今期ミリオンヒットした商品の一覧です。
(参照:任天堂㈱2019年3月期決算参考資料より抜粋)
昨年度の任天堂switchの爆発的ヒットに加え、ソフト面でスマブラやポケモンシリーズ、マリオパーティなどをうまく乗せて売り上げていったように見えます。
この辺は昔からあるソフトで、現在働く世代の大人たちにも人気があるため、今の子供たちから大人たちまで幅広い世代に支持をされている商品ですよね!
任天堂の純資産伸び率
純資産伸び率 | |
2019年3月期 | 6.9% |
2018年3月期 | 5.8% |
純資産についても7%程前期よりも伸びています。
一方で、負債については前期よりも10%ほど減っています。
合計すると、総資産では3.5%程の伸びとなっており、負債が減って自己資本が増えて全体も伸びるという企業としては正に利用的な成長をしていると考えてもよいのではないでしょうか。
また、次の2020年3月期に発売される予定のソフトもたくさんありまます。
(参照:任天堂㈱2019年3月期決算参考資料より一部抜粋)
ポケモンの完全新作や、ゼルダ、どうぶつの森などこれらもヒット間違いなしなように思えますし、来期も更に伸びることが期待できそうです。
任天堂についてまとめ
2018年3月期は驚異的に売上や利益が伸びましたが、今期についても世界中で任天堂の商品が広がっていったため全体の底上げをされるような結果となりました。
モバイルアプリが主流になりつつある近年で、ハードウェアでもここまで勝負出来て実績がある企業が日本にあるということはとても素晴らしいなと感じています。
来期も、私たちをワクワクさせてくれるソフトがたくさん販売される計画となっているようです。
商品でも財務状況でも楽しめる任天堂の動きに今後も中止していきたいですね!
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました!
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